第六品 正信希有分(だいろっぽん しょうしんきうぶん)

須菩提は仏に白(もう)して言わく、「世尊よ、すこぶる衆生の有りて、かくの如き説章句を聞き得て、実信を生ずるや、いなや。」仏は須菩提に告げたもう、「是の説を作(な)すこと莫(なか)れ。如来の滅後、後の五百歳に、戒を持し、福 … 続きを読む

第五品 如理実見分(だいごほん にょりじっけんぶん)

「須菩提よ、意において、いかに。身相を以って、如来を見るべきやいなや」「いななり。世尊よ。身相を以て如来を見る事を得べからず。何を以っての故に、如来の説きたまえるところの身相、すなわち身相非ざればなり。」仏は須菩提に告げ … 続きを読む

第四品 妙行無住分(だいよんほん みょうぎょうむじゅうぶん)

「復た次に、須菩提よ、菩薩は法に於いて、応に住する所なくして、布施を行ずべし。いわゆる、色に住せずして布施し、声·香·味·触·法に住せずして布施するなり。須菩提よ、菩薩はまさに是くの如く布施し、相に於いて住せざるべし。何 … 続きを読む

第三品 大乗正宗分(だいさんぼん だいじょうしょうしゅうぶん)

仏は須菩提に告げたもう、「諸々の菩薩摩訶薩は、まさに寔くの如くその心を降伏すべし。『あらゆる一切の衆生の類(たぐい)、もしくは卵生、もしくは胎生、もしくは湿生、もしくは化生、もしくは有色、もしくは無色、もしくは有想、もし … 続きを読む

第二品 善現啓請分(だいにほん ぜんげんけいしんぶん)

時に、長老須菩提は大衆の中に在り。即座に座より起ち、ひとえに右の肩を袒(はだぬ)ぎ、右の膝を地につけ、合掌恭敬し、仏に白(もう)して言わく、「稀有なり世尊、如来は善く諸々菩薩を護念し、善く諸々の菩薩に付囑したまう。世尊よ … 続きを読む

第一品 法会因由分(だいいっぽん ほうえいんゆぶん)

是くの如く、我れ聞けり。一時、仏は舍衞国の祇樹給孤獨園に、大いなる比丘衆千二百五十人と倶に在(い)たり。その時、世尊は食時に、衣を著け鉢を持し、舍衞大城に入り、食を乞う。その城中において次第に乞い已(おわ)り、本処に還り … 続きを読む

経題

『金剛経』は中国に伝わってから今までに、概ね六種類の訳本が存在しています。今回の学習では、鳩摩羅什(くまらじゅう)三蔵法師による訳本を用います。鳩摩羅什は中国仏教史において「四大訳経師」の筆頭とされ、仏教の伝承においては … 続きを読む

前書き

The Diamond Sutra

かつて、心の清らかで善良な人々がこの世の苦難に遭うのを見るたびに、私は「まるで天使が地獄に落ちてしまったようだ」と感じたものでした。そうした時、いつも考えずにはいられなかったのです。もし天使が地獄に落ちたなら、どうすれば … 続きを読む

『金剛経』全講義

本書は、楊寧先生による金剛経に関する講義を収録しており、金剛経に説かれる般若の智慧体系全体を網羅しています。体系的な学習のための読本として、また日々の実践のための参考書として活用できます。 前書き 経題 第一品 法会因由 … 続きを読む

使命の完遂

大悲は多智に止められる前に飛び降りようと、あわてて身を躍らせた。その瞬間、胸の内で「パチン」という鋭い音がした。大悲が思わず胸元を見ると、そこには固く凝り固まっていた「我執」という塊が砕け散っていた。 次の瞬間、無数の金 … 続きを読む